2011年02月25日
教室で棒人間を落書きして逮捕される


今日は、アメリカ・コロラド州で起きた「教室で棒人間を描いていた11歳の少年が逮捕された」というビックリニュースをご紹介します。
たかが、11歳の子どもの落書き。しかも彼は、ADHD(注意欠陥多動症)の治療を受けていたようなんですが・・・。

彼の絵には教師と思われる棒人間に銃を向けた少年が描かれ、「教師は死ぬべきだ」などというフレーズが書き添えられていたために学校で問題となったものの、実害はないとして一旦は事態が収束。しかしその夜突然警察が少年の家を訪問し、手錠をかけて連行していってしまったそうです。

両親が少年の本名が公表されることに反対しているため、仮名を使って報道されています。
ティム(仮名)はADHD(注意欠陥多動性障害)の治療を受けています。また、彼を担当するセラピストは、授業中に押さえきれない衝動を感じたら、授業を妨害するような行為に出るのではなく、絵を描くように指導していたとのこと。
ティムはセラピストの言いつけ通り絵を描くことで気持ちを落ち着けようとしたものの、その絵が原因で逮捕されてしまいます。


一連の事件は収束したかに見えたその日の夜、突然アーヴァダ警察がティムの家を訪問し、彼の母親であるジェーン(仮名)さんはひどくショックを受けました。彼女は警察に協力し、本当のことを言うように息子を促したそうですが、警察はその場でティムを逮捕して手錠をかけ、パトカーに乗せて連行していってしまったそうです。

連行していったティムを独房に入れ、彼の顔写真を撮影、そして指紋を採取するなど、犯罪者と同じ手続きを進めていきました。ティムはこの時、自分は刑務所へ送られて二度と家には帰れないのだろうと考えたといいます。
警察が作成した報告書によれば、ティムは自分が絵を描いたのは衝動を発散するためで、実際に教師やほかの誰かを傷つけるつもりはなかったと証言したそうです。学校側も、初めはティムの容疑を認めたくないという姿勢を取っていましたが、夜遅くに警察から連絡があったために考えを変えたそうです。
少年のアセスメントレポートによると、ティムはそれ以前に法を犯すようなトラブルを一切起こしておらず、再逮捕されるリスクは低いとしています。ただ、過去の潔白な履歴とは関係なく、彼は教育機関で教師と周囲の学生に対して妨げとなる行為をしたという内容の軽犯罪に問われるといいます。警察は、ティムにとってこの処遇が一番よいものであるとコメントしています。しかし、ティムのセラピストは、11歳の少年に手錠をかけて独房に押し込むといった行為は「全くの過剰反応」で、有益になるどころか彼に悪影響を与えると批判しています。

しかし、彼の両親はこの一件で数千ドルというばく大なコストがかかってしまったといいます。
息子が警察に協力したことでかえって不利な状況に追い込まれると知っていれば、そのお金で弁護士を雇って黙秘権を行使すればよかったと悔やんでいるそうです。
報道内容には警察がティムを逮捕することにしたきっかけが書かれておらず、また少年が捨てた絵を教師がわざわざ拾い上げてチェックしているなど引っかかる部分も多いのも事実。ADHDは障害としてのあいまいさや社会的な認識においてまだ論争が続いている状態ですが、ティム少年が受けたショックが癒え、再び治療に専念できる状態になるのはいつになるのでしょうか……。
■ Arvada boy, 11, arrested over violent stick figure drawing - KDVR
■ Arvada boy, 11, arrested over violent stick figure drawing
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Posted by Nike Man2 at 20:40│Comments(0)
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