2011年09月17日
肥満でも5人に1人は健康?体重だけでは測れないリスク


「肥満=不健康」。この方程式は、本当に成り立っているのでしょうか。先ごろ発表された2つの研究報告によれば、医療関係者は、太りすぎや肥満の患者に対する考え方を見直した方がよさそうです。それらの研究報告によれば、たとえ重度の肥満であったとしても、体格指数(BMI)と体重によって健康状態が決定されるという考え方には疑問が生じるとのこと。

その研究報告の主筆者を務めたカナダ・アルバータ大学のアーヤ・シャルマ博士によれば、最大の疑問は、BMIだけで寿命の短い人を見分けられるかどうかだったとのこと。
BMIは身長と体重の関係によって算出されるものの、体脂肪は計算に入れません。BMIが25~29の人は、「太りすぎ」とみなされ、30以上が「肥満」となります。この測定方法は、1980年代から肥満の指標として利用されてきました。

ランクは、ステージ0からステージ4までの5段階。ステージ0は、その人物が肥満であっても、明白な医学的リスクがないことを意味します。
ステージ1は、境界域高血圧もしくは高血圧の人で、血糖値が高く、痛みなどの軽度の症状が現れている可能性があります。
ステージ2は、糖尿病や睡眠時の無呼吸といった肥満に関連した疾患で分類されます。
ステージ3は、心不全や関節炎のように肉体的にダメージがある人。
ステージ4は、末期の習慣病を患い、深刻な障害などを抱える人です。

別の医学誌に発表された調査報告でも、同様の結果が得られたとのこと。高いBMIと死亡リスクの上昇には関連性が認められるものの、詳細な健康リスクに関してはかなりの幅がみられるそうです。

なぜ、一部の人々が「健康な肥満」であるとみなされる一方で、それよりも太っていないのに肥満に関連した合併症を抱える人もいるのでしょうか。

別の要素は、食事の質や運動です。たとえ肥満と判定される人でも、食事や運動によってリスクを抑制できます。
しかし、これ以外の要素については、依然として不明瞭なままなんです。

シャルマ博士は「つまりは、私があなたから誰かの身長や体重を聞いたとしても、その人がどのくらい健康なのかは言えないということです。
ほかの健康問題についてさらなるテストを行う必要があります」と強調しました。
Posted by Nike Man2 at 22:35│Comments(2)
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